【事業開発支援】発酵食品のD2Cスタートアップ・株式会社オリゼ、初の実店舗を開設。商品開発サイクルの高速化・組織強化へ。

会社のフェーズ

設立2018年5月
社員数70名(パートアルバイト・業務委託含む, 2024年9月時点)
株式会社オリゼは、発酵技術によって社会課題を解決し、サステナブルな社会の実現を目指すベンチャー企業です。米を発酵させて作る「オリゼ甘味料(米麹発酵糖分)」を中心に、”FIVE WIN”の方針に基づいた商品を製造・販売しています。
24年9月にオープンしたオリゼ社初の直営店舗「ORYZAE SHOP TOKYO」立ち上げとfor Craftsの役割について、同社代表取締役 小泉 泰英氏にお話を伺いました。
米麹で世界を醗酵させる株式会社オリゼの事業概要について教えてください
小泉:弊社は、日本古来の発酵技術を活かし、米麹由来の発酵甘味料「オリゼ甘味料」の研究開発を行っています。この甘味料を使用したグラノーラ、甘酒、調味料、焼き菓子など、様々な商品の製造・販売も手掛けています。
本件の取組とその背景について教えてください
小泉:今回、中目黒に「ORYZAE SHOP TOKYO」という初の直営店舗をオープンすることになりました。これは単なる販売拠点ではなく、お客様に当社ブランド「フードコスメORYZAE」の世界観や商品の魅力を体感していただくための重要な場所です。しかし店舗開設には様々な課題があり、そこでfor Craftsさんにお願いすることにしました。
オリゼ初の直営店舗「ORYZAE SHOP TOKYO」(中目黒・青葉台) 外観/内観
オリゼ初の直営店舗「ORYZAE SHOP TOKYO」(中目黒・青葉台) 外観/内観
自社ですすめるなかでの困難はどのようなものがありましたか
小泉:最大の課題は、解像度高くプロジェクトを進められる人が社内に足りないことでした。我々は製品開発や製造に関しては豊富な経験がありますが、店舗運営となると全く異なるスキルセットが必要です。また、限られた予算と時間の中で、私たちが目指すブランドイメージを的確に表現する店舗デザインを実現することも難しい課題でした。
着手前の店舗内観
着手前の店舗内観
もともと外部の企業へ支援を依頼するお考えはありましたか
小泉:正直なところ、当初は自社で全てを進めようと考えていました。しかし、プロジェクトの規模と複雑さが明らかになるにつれ、専門家の支援が必要だと実感しました。特に、コンセプトの策定やプロジェクトマネジメントの分野で、外部の知見やリソースを取り入れることの重要性を認識しました
数ある支援企業の中から、for Craftsを最終的に選んだ決め手は何だったのでしょうか?
小泉:for Craftsさんを選んだ決め手は、食品産業に特化した幅広い知識と経験でした。単なるコンサルティング会社ではなく、経営課題から逆算した事業開発や商品開発、さらには社内の業務効率化まで、メーカーである弊社の成長を総合的に支援できる希少な存在だと感じました。正直言うと、ここまで私たちのビジョンに深く理解し共感してくれる会社もないと思ったのは、大きな要因だと思います。
オリゼ社内説明に用いた資料(弊社作成)
オリゼ社内説明に用いた資料(弊社作成)
for Craftsと取組をはじめる前と比較すると、どのような変化がありましたか?
小泉:最も大きな変化は、社内の意識が向上したことです。実際に店舗があることで、いままで工場で行っていた試作をより小さいロットで多頻度で行うことができ試作から販売まで最低6ヶ月以上かかっていた開発がわずか1ヶ月程度で販売まで実現することができるようになりました。
 完成店舗 イメージCG(協力先・施工設計会社作成)
完成店舗 イメージCG(協力先・施工設計会社作成)
また、for Craftsさんが弊社の経営層と同じくPL思考をもとに進めたことで、当初想定予算から50%程度のコストカットを実現した上で、工期わずか2ヶ月でいちはやくオープンに至ることができました。
また、彼らの食品産業に関する深い知見により単なる店舗開発以上の価値を創出できたと感じています。例えば、顧客体験の設計から厨房のオペレーション組み・店舗レイアウトなど細部にまでこだわりを持って取り組むことができ、その意識やデザイン手法を社内に取り入れられたことは大きいです。
製造オペレーション想定図うち一部(弊社作成)
製造オペレーション想定図うち一部(弊社作成)
今後for Craftsに期待すること、for Craftsとの目指すべき姿がありましたら教えてください
小泉:今回の店舗開設を足がかりに、「フードコスメORYZAE」ブランドのさらなる成長と展開を目指しています。for Craftsさんには、今後も私たちの良きパートナーとして、新商品開発や社内のオペレーション改善施策の立案など、幅広い分野でサポートしていただきたいと考えています。ともに日本の食文化の素晴らしさを世界に発信し、持続可能な食産業の発展に貢献していけたらと思います。
―改めて、オリゼ様と1つのチームとして一緒に伴走させていただき、本当に嬉しく思います!小泉様の貴重な想いを背負い、今後もオリゼ様のビジョン達成に貢献していきたいと思います。本当にありがとうございました!